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【調布矯正歯科クリニック】

ムーシールドの開発者である
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【講演情報】

九州矯正歯科学学会2009年2月

2009年2月21日、22日
九州矯正歯科学学会

開発者紹介

開発への想い

ムーシールドの誕生

講演 反対咬合(受け口)に対し、<ムーシールド>という装置による治療法を考案しました。
そもそも、新しい治療法が有るべきだとの想いを、持ち始めたのは、歯学部を卒業し、小児歯科学教室に入局した頃です。
形にならなかった新しい治療法が、見える様になるまでに、およそ10年掛かりました。
形になったのは、1983年(昭和58年)のことです。

近代矯正歯科学の黎明期に活躍された先人は、反対咬合について、乳歯列期から治療開始するべき事を推奨しています。
逆の被蓋(咬み合わせ)状態は、上顎の成長を抑制し、下顎の成長を促進すると考える事に、矛盾はないからです。
しかし、どの様な治療方法が、乳歯列期という低年齢児期から、安全かつ効果的に行えるのか。答えはありませんでした。
この答えの無いという事実が、私の背中を押し新しい治療法の開発へと導いてくれました。

この治療法は、誕生してからすでに25年以上の時が経ちました。
この間、多くの国内外の学会で、発表したり、講演する機会、また、国内外、幾つかの大学で学生達、そして医局員達に講義する機会を与えられてきました。
中でも、想い出に残るものは、1985年、日本矯正歯科学会学術大会(新潟)での口演です。それが、世の中に<ムーシールド>療法の考えを、公にした初めての時だからです。
(参考文献:①高橋新次郎 ②榎恵)

早期初期治療はしておくべき治療

低年齢児期、早期に治療しても、正常な咬合が、生涯に渡って保証される事はありません。
また、治療を始めても、所期の治療効果が得られないこともあります。
現代医学の水準を持ってしても、成長を予測する技術が、未だ完成されていない事も大きな理由の一つです。
その様な現実であっても、まず、早期に逆被蓋を改善する初期の治療は、しておくべきであると考えています。
永久歯が萌えるまで、経過観察するのではなく、逆被蓋を改善し、より早期に正しい発育のラインに乗せる事が求められます。
その治療を、<早期初期治療>と呼んでいます。
その後、成長がスパートする頃、再び、治療が必要となっても、その治療が軽減されることが期待できます。

ただ、口に入れておけば治る装置ではありません

ムーシールド装着 <ムーシールド>を、口に入れておけば、「反対咬合は自然に治る」と、思われている方々が多いのは事実です。
確かに<ムーシールド>は、治療効果が高い事が評価されています。
それ故の誤解であると思われます。

<ムーシールド>は、反対咬合を治療するための治療器具の一つに過ぎません。
他の治療器具(チンキャップ、上顎牽引装置等)と同様に、術者の習熟度、診断力により、治療効果に差が生じます。
また、何よりも大切なのは、患者さんの努力、ご家族の協力です。
治療結果、効果に大きく反映されることは、度々、経験しています。

反対咬合の原因療法

反対咬合を治療する器具は、幾つかあります。
<チンキャップ><上顎牽引装置>等がその代表です。
これらの器具の基本的な発想は、大きい下顎を押さえつけたり、発育の遅れた上顎を引っ張り出そうという発想から生まれました。

チンキャップ上顎牽引装置
(参考文献:Orthodontic and Orthopedic Treatment in the Mixed Dentition/James A.McNamara, Jr.)

熱が出ているから、解熱剤で下げようという発想と同じです。
「対症療法」と呼ばれます。しかし、熱が出た原因は何ですか。
ヴィールス感染ですか。それとも、細菌感染ですか。対応の仕方は変わります。
熱を下げるだけでは、原因は解決しません。原因に対応して治療する方法を、「原因療法」と呼びます。

反対咬合の原因のほとんど全てが、口の周りにあります。
口腔周囲、筋機能のアンバランスです。とりわけ、反対咬合の舌は、低位で働いてい
ます。唾を呑む度、嚥下する度に、下顎前歯を内側から押しています。
それ故、教科書には、「反対咬合の低位舌」と記載されています。原因の一つと考えられています。

<ムーシールド>療法の一つの目的は、「舌を挙上」することです。
舌が低位で機能することが、反対咬合の原因の一つですから、舌を上げて治そうという発想です。
まさしく反対咬合の「原因療法」です。

骨格性反対咬合はムーシールドで治す

問題は、骨格性反対咬合に、いつから治療開始出来るかという点にあります。
大きく成長しきった下顎を、ムーシールドで小さくは出来ません。
では、チンキャップではどうでしょうか。ムーシールドと同様に、大きくなってしまった下顎を元に戻すことは出来ません。
出来るのは、ただ一つ、外科療法です。外科手術を行えば、大きくなった下顎を小さくすることは出来ます。
しかし、多くの人は、外科療法は負担が大きく避けたい療法と考えています。

骨格性反対咬合は、どれくらい早期に治療開始できるかということです。
すなわち、より早期から対応できる治療器具は、どれか。と言う点にあります。
チンキャップは、頭蓋縫合の完成していない低年齢児には使えません。
上顎牽引装置は、煩雑すぎて、やはり低位年齢児には、困難な装置です。
そして、なりよりも、「対症療法」を信条とする装置です。
骨格性反対咬合治療に求められるているものは、「原因療法」です。
ムーシールド療法なら、より早期に対応することが可能です。
骨格性反対咬合こそ、早期初期治療が求められています。


略歴

ムーシールド開発者の柳澤
ムーシールド開発者
調布矯正歯科クリニック 院長 柳澤宗光
1974年 日本大学歯学部 22回卒
1974年~1982年 日本大学歯学部小児歯科学教室
1980年 学位授与(歯学博士)
1983年 調布矯正歯科クリニック 開設
1989年 日本小児歯科学会認定医審査合格
1990年 日本矯正歯科学会認定医審査合格
1993年 日本大学歯学部兼任講師(小児歯科学)
2003年 佐藤賞受賞 (日本大学歯学部)
2004年 国立ラオス大学医学部 名誉教授

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